「Vol.28」
グドール先生の
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「ほめことば」
前回書きましたように、私たちが愛を感じたり、表したりする基本的な「愛の言語」は五つあります。
今回はまず、「ほめことばをかける」という愛の言語について考えてみましょう。
こんな話があります。アメリカのある小学校のクラスの生徒がけんかばかりしていました。それを見た先生はある
ことを思いつき、クラス全員に紙を配って、「クラスの仲間一人一人の好きなところを書いてください」と言いま
した。先生は書いてもらった紙を集めて、別紙の一番上に生徒の名前を書き、その下に他の生徒が書いた好きなと
ころを全部書き写しました。その紙をもらった生徒たちは驚きながらそれを読み、「えーっ!自分のことをこんな
風に思ってくれていたなんて知らなかった!」と言いました。
それから15年以上の月日がたったある日、あの先生のかつての教え子の一人がベトナム戦争で亡くなり、元のクラ
スのみんながお葬式の後、亡くなった同級生の家に集まりました。そこで亡くなった同級生のお父さんが「見せた
いものがあります」と言って、黄ばんだしわだらけの、小さく折られた紙切れを出してきました。それはかつて先
生がクラス全員に渡したあの紙だったのです。ベトナムの戦場で亡くなるその時まで、彼は大事に胸ポケットにそ
れをもっていたのです。そうすると、それを見た他の同級生たちは、一人一人恥ずかしそうに、財布の中から大切
にたたんでいるあの紙を出してきたそうです。なぜ彼らはそんなに長い間大切に持っていたのでしょうか。それは、
真心からのほめことばは、人の心に残り、長い年月がたっても忘れられないからです。あなたもきっとそのような
ことばが心に残っているのではないでしょうか。
私たちは夫婦として互いの非を責めたり、足りないところや欠点を指摘しあうことが多いのではないでしょうか。
でも本当は、真心から感謝しあったり、ほめあったりしなければなりません。それが互いを生かし、励まし、建て
あげるのです。夫婦関係以外でも、あなたの周りには、あなたのちょっとしたほめことばを必要としている人がい
ます。
ぜひ、一言ほめことばをかけてください!
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